私の成分

今の私はこうやって出来あがったとさ。

愛の夢をくれ⑥

その後、私たちは付き合うようになった訳だが、件の彼女に話すのが躊躇われた。愛の夢をくれ④ - 私の成分

彼女は別に、Nさんが好きな訳でもないのだから、気にする必要はないのだろうが、私の暗い嫉妬心から始まっているので、罪悪感があった。(私自身、Nさんが好きだったのかどうかわからない。ただ好きな顔だっただけ。)

結局、電話でつき合いことになったと伝えたが、その後は二度と会うことはなかったから、今どうしているのかはもう分からない。こうやって書いてみて、久しぶりに思い出すだけだ。

彼女と彼女の友達と、3人で飲んだことがあった。その時は楽しかったが、また別の機会に、彼女の家へ遊びに行った時に「今日二人だけで飲んだことは、あの娘には内緒にしといて。私だけ呼ばれなかったって傷つくと思うねん」と言われた時に、「そうやね」と言いつつ、頭に(?)が浮かんだ。
あぁ、友達が可哀想な体で、実は「2人だけでズルい」とか責められて、自分が傷つくのが嫌なんだなと思い至った。

しかし、こちらが傷ついたことには気がつかない。いや、私自身も気づいていなかった。
逆に本音を言ってくれて、あの友達より私の方が仲良しなのかも、と馬鹿なことを考えていた。

そういう「間柄」がある。
お互いが自分のことしか考えていない関係。




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Nさんと付き合ったことで、何かやり返した感があったことは否めない。
そうか!マウンティングってやつだ。ずっとそれをされてた感じがしてたから、やり返してやったと感じるのか…黒いな(笑)



今回は話が逸れた。書いていると、自分は人間らしいなぁとつくづく思う。妬み嫉み恨み辛み。キッチリやってるな、うむ。

愛の夢をくれ⑤

「泊めてくれるんですか?」

「もちろんです」

と言った日に、件の彼女が男性連れでやって来た。
しばらく一緒に飲んでいたのだが、ツレの男性の言ったことにムッとしたNさん。
周りが聞いていても、(喧嘩売ってる?)って感じだったが、スッと立ち上がって「ごちそうさまです」と帰っていった(そこがまた勘違いした元なのだが)。

私は慌てて、追いかけて行った。

(泊めてくれるっていったじゃん!)

そう呟きながら、重いドアを開けて出て行くと、(あれ?いない・・・怒って帰っちゃったか・・・)

ガッカリした私の目に、人影が映った。

(あ、待っていてくれた)

「泊まっていいんですか?」と再び聞くと「いいですよ」


そのまま、Nさんのアパートへ行き、一緒に寝た。
バラしてしまえば、本当にただ寝ただけ(酔いすぎてて立たなかった)。
だが、告白はされた。

好きだと。
泊めた彼女と仲が良いとマスターに聞いたから、そのことは早く言わなければと思ったこと。

さっきは忘れていて帰ろうとしたが、そうだ、泊まるって言ってたと思い出して戻ってきたこと(なんだと?)。

まったく。
酔っ払って始まった付き合いは、始終酔ってないと上手くいかないのかもしれない。





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でもまぁ、キスはしました。

愛の夢をくれ④

私にとっての「楽園」であるBARへ通い出して何度目かに、あの最初に観た常連さん(Nさんとする)に、会うことができた。

あれ・・・?印象が違う・・・。

そう、髪を切っていたからだ。

エレカシの宮本さん似と思ったのは、髪が長めだったからなのか。いや、やっぱり顔は似てるか?

私達は、お店が開く19時過ぎに、よく一緒になった。そこからずーっと日付けが変わるまで飲んでいた。


話は飛ぶが、このお店で知り合った女の子がいた。
看護師さんで、お酒が強くて、サバサバしてて、ボンキュッボン(古)のナイスバディで。
今思えば、この人も私と一緒で、ちょっとめんどくさいタイプだった。
サバサバしているけど、酔うと男性にしなだれかかる。「朝まで一緒に・・・」なんてよくあること。
今なら分かる、心の穴を埋めようとしていたのだ。私達はよく似ていた。

その彼女から、「あたしNさんのトコ、泊まってん」と聞いたときは、軽くショックを受けた。
明らかに彼女はモテるタイプだが、Nさんもそうだったのか・・・あの場所から[お持ち帰り]とかするんだ・・・

「でもさー、一緒の布団で寝たのに、結局なんにもなかったんよ。チューくらいはあるかと思ったのに」

そーなんやーと笑って応えながら、私の内に(負けたくない・・・)という気持ちが湧き上がっていた。

次の日店を訪れると、しばらくしてからNさんがやってきた。
私は敢えて聞くことはしなかった(聞いたってこと黙っててと言われていたし)が、Nさんの方から話しだした。

「この前ウチに〇〇さんが泊まっていったんですよ。ずいぶん酔ってて、帰れないって言うんで」(余談だが、Nさんは大阪生まれなのにベタな関西弁じゃなかったのも勘違いした所以である)
「へ〜、そうなんですか〜。いつも泊めてあげるんですか?」
と意地の悪い気持ちで聞いてやった。

どう答えたか忘れたが、「じゃあ、私も泊めてくれるんですか?」
と彼女への対抗心もあり、嫉妬心も入り混じりつつ、尋ねた。

「もちろんですよ」

(なーんだ、そうなんだ)
嬉しいような、ガッカリしたような。

私は他人に対し、この人はきっとこういう人だろうと、勝手に思い描いている節が大いにあって。

この時Nさんに対しては、良い方に思い描いていたから、(あの子に押し切られて泊めたんだろう)と決め込んでいた。

けれど本当は違っていたし、この先何年も続く【勘違い思い込み人生】のはじまりはじまり…の出来事だった。


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