私の成分

今の私はこうやって出来あがったとさ。

愛の夢をくれ③

仕事が終わり、早速お店の前まで来ると、大きな笑い声が聞こえてきた。

(あ、これは入れない・・・)とビビった私は、帰ろうとしたのだが、(やっぱりもう一回だけ覗いてみよう)と思い、反転して再び店の前まで行き、小窓から中を覗いてみた。

お店は、先程と打って変わって静かで誰も居なさそう。
思い切って重い木のドアを開けた。

「いらっしゃいませ」

カウンターだけの席には、誰も居ない。
私ひとり、あの常連さん達が座っていた場所ではなく、少し入り口に近い席へ座った。

落ち着く・・・
その瞬間から、今も通うその店の「常連」に私も仲間入りした。

週に三度は通うようになり、そこで色々な人達に出会う。
今も繋がる人、もう二度と会えない人、二度と会いたくない人。



その頃付き合っていた既婚者を、その店には連れて行きたくなかった。
さらに、この場所に恋愛を持ち込むことはしない、と決めた。
ここは私の「楽園」だ。
恋愛を持ち込めば、この「楽園」を失ってしまうと思ったからだ。

そう決めたはずの場所で、人生を共に歩む人に出逢うとは・・・なんてよくある話だろう(笑)

酒は人を狂わせる惑わせる。


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マスター、もう一杯!